2014.12.14

擁壁の補修

IMG_1959千年の残存を夢見た矢中龍次郎邸であるが、千年に一度の震災に遭うのも皮肉な話であった。
建物の崩壊などは無かったが、横井戸のある擁壁が崩れたのはかなりショックを受けた事態である。
資金も資材も無いNPOが出来たのは、頂いた竹で土留めを作るくらいであった。
IMG_2679
崩れ落ちた大谷石の擁壁の再生など、ボランティアでは無理な話であるのだから。
ところが公益財団法人日本ナショナルトラストの、東日本大震災 自然・文化遺産復興支援プロジェクト 支援事業(第三次)で援助を受けて再生できたのである。
崩壊時に破損した大谷石ブロックもあったようで、全てが元通りでは無いが、かつての姿を取り戻す事が出来た。そして点検の結果問題が浮かび上がったのが、別館の北側に附属していた離れあとの基礎がコンクリートの擁壁を圧迫していると言う事。
IMG_2523このままいくと壁が隣に崩れ落ちる恐れもあるので、崩れる前に修復しておかなければお隣に迷惑をかけてしまいそうだ。
さらに別館の張り出しの支えが、危機的な状態である事が判明した。
そこで同事業の援助を受けて、残された基礎を取り除き擁壁の内側から補強する大工事に!
もちろんこんな作業は、援助無しでは出来る訳は無い。
IMG_3031横井戸の擁壁でもこちらの擁壁でも、掘るといろいろなものが出て来た。
残念ながら埋蔵金や、秘密の居抜け穴とかは見つからなかったが(笑)。
取り敢えずこれで、屋敷の擁壁の補修は出来たようである。
これらの修繕工事は先述のナショナルトラストの助成に加え、茨城県およびつくば市の、平成 26 年度指定文化財等災害復旧事業でもある事を記する。
しかしまだまだ、修復しなければならない所は多々あるのが現実である。

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