2016.12.01

矢中の杜活動史 第15回—地下室掃除

こんにちは。
矢中の杜活動史、第15回目です。
これまで屋内編・屋外編と来ましたが、一度屋内に戻って、地下室掃除のことを書きたいと思います。

我々が地下室と呼んでいるのは、本館玄関付近の下部にある、大谷石積みの部屋です。本館は平屋なのですが、旧矢中邸は傾斜地に建っていて、玄関付近だけ地面が低くなっており、下の階に部屋がつくられています。玄関付近ではここが1階のようなつくりで、実際に地下にあるわけではないのですが、1階の下にあることから地下室と呼んでいます。

ここを掃除したのは2009年の秋。冬に最初の邸宅活用イベントであるDJイベントを企画していて、その会場として使おうというのがきっかけだったと思います。「思います」というのは、僕はこのとき大学4年生だったのですが、夏くらいまで邸宅掃除などに熱中しすぎたこともあって(註:後悔していません(笑))卒論に追われており、この頃はあまり活動に参加できていなかったのでした。大人数集まって掃除する日だけは、なんとか行きました。

地下室は屋内の掃除では最後になりましたが、元々倉庫として利用されていたので、残された物品が大漁にあったためです。故矢中龍次郎氏はセメント防水剤はじめ建築材料の研究開発をされていたので、試作品などでしょうか、缶に入ったマノール製品などが大量にありました。他、家具なども多く、レトロな自転車なども収められていました。

一度全ての物を運び出し、中の土埃などを落とすという手順はいつも通りですが、地下室はマノール製品や試作品などがこぼれたり容器から漏れたりして床に固着したものを落とすのに苦労しました。石灰のようなものか、大量の白い粉も。またここは土埃がとにかく多く、箒でできるだけ埃を掃き出し、散水して床の砂を掻き出します。壁は大谷石積みですが、石の隙間にも埃が詰まっており、壁の石に掃除機を当てるという不思議な光景になりました。
作業時は全員マスク着用で、黒いつなぎ服がこんなに真っ白に。
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掃除前は埃っぽくて物がぎっしり詰まった地下室でしたが、大谷石で囲まれた空間は、きれいにすると独特の雰囲気が魅力的です。この年の冬のDJイベントを皮切りに、写真展やうつわ展の会場、カフェスペースなど、様々な企画に活用しています。
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DJイベントの日の前庭。玄関の下の石積みの部屋が地下室です。


次回の邸宅公開は12/3(土)です。
師走に入りました。邸宅も冷え込むので、暖かくしてお越しください。

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