「矢中の杜へようこそ」 邸宅の換気の工夫

1240年も空き家だった邸宅がこれほど良い状態で残ったのは、一つには矢中龍次郎氏がこだわった換気の工夫があるようだ。
例えば表玄関のホールに隣接する物置の床には床下部屋への通気口 が作られている。

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そして多くのガラス戸の腰板部分が無双窓となっていて、空気の通りを調整出来るようになっている。
夏には冷たい空気を、ここから取り入れているのであろう。
ところでこの無双窓は作られて75年も経とうというのに、まだちゃんと稼動するのも驚きである。

14そして熱い空気は天井に作られた換気口から、天井裏に排出される。
照明が取り付けられている天井が一段高くなっていて、周囲の格子の部分が金網の貼られた換気口になっている。
ここまではガイドの時に、説明を受けながら実際に見ることができる。

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それでは天井裏に入った熱い空気はどうなるのかというと、軒下に作られた換気口から屋外へ排出されることになる。
この換気口は玄関への石段からも見えるので、帰りの際にでも見上げて探すのも面白いかもしれない。

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また居住棟の換気の例として、こんな工夫もされている。
縁側のガラス戸の上部にも、いくつもの無双窓が作られている。
風雨にさらされていたため、外側の金網はさすがに破れてしまっているが。
 
 

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そして縁側と部屋とを仕切る欄間障子は、当然開閉が可能である。

さらに部屋同士を仕切る欄間は、十分に空気が通るようにできている。

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18五層窓に至っては、欄間が全て網戸になっている。
最後に書斎の明かり取りは、回転窓になっているのである。
これで戸障子を閉めても、換気ができるようになっているのだ。

他にもまだまだ換気の工夫はたくさんあり、そのおかげで屋敷も板戸絵も綺麗に残ったのであろう。

次回の邸宅公開は2月4日となります。この日は「ほうじょう市」も開かれますので、ぜひお寄りください。

soraneko

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