イベント記録

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矢中の杜では、邸宅公開や邸宅お掃除の他、邸宅を活用した様々なイベントを開催しています。

ここでは、これまでに開催したイベントを簡単にご紹介します。

平成22(2010)年度

第1回文化講座『古写真からみる筑波山麓の歴史』(7月)

第1回の文化講座は、郷土史家の井坂敦實氏を講師に招き、多数の古写真をスライド映写機で映しながら、筑波山麓地域の歴史について学ぶという内容で実施しました。地元住民で古写真を見ながら当時を懐かしむ方や、地域外からの参加者には「筑波にこんな時代や風景があったなんて」という方もおり、同じ古写真であってもそれぞれに違った視点から、筑波山麓の歴史について学び、思い起こすことができた様子でした。

TxT Project(ティーバイティー)(6月、10月)

「東京×つくばの同世代交流」をテーマに、両地域から有志が集まり企画したイベントです。第1回「フォトトランプ」はつくば市内をサイクリングしながらグループで写真を撮ってトランプを作るワークショップを実施しました。ワークショップの後は地元素材の「つくバーベキュー」も行い、ダンスありDJあり特製スイーツありの豪華企画でした。10月の第2弾「つくリエイティブ」は、筑波山を登山しながら写真を撮りカレンダーを作るワークショップと、つくばの地場産素材で作る「つく丼」の試作会でした。

第2回文化講座『月と筑波山万葉歌』(9月)

第1回に続き、第2回文化講座も郷土史家の井坂氏を講師に招き実施しました。今回は中秋の名月に合わせて「月」をテーマにし、万葉集に登場する筑波山麓地域の和歌の講座と、お月見を企画しました。残念ながら、雨天のためお月見は叶いませんでしたが、近所の和菓子屋さんにお願いした団子とけんちん汁をおいしくいただき、ためになる講座となりました。

宮清大蔵コンサートS席企画協力(10月)

矢中の杜の斜め向かいにある国登録有形文化財「宮清大蔵」でのコンサートイベントへの協力として、S席チケットご購入のお客様に邸宅ご案内し、さらにお食事も楽しんでいただいています。通常、邸宅はほとんどの部屋が飲食厳禁ですが、この時は特別です! 往年の来賓達のように絢爛な絵画に囲まれて、カフェポステンさんのおいしいお食事を召し上がっていただいています。

この企画協力は、現在も大蔵でのコンサートに合わせて実施しています。

AAPA公演「ブランク」(11月)

「ブランク」は、都内を拠点とするAAPA(Away at Performing Arts)というダンスシアタープロジェクトによって、矢中の杜を舞台に行われたコンテンポラリーダンス・パフォーマンスです。役者の身体が、普段見えない空間を掘り返し、新たな意味を付け加えていく様子は、矢中の杜ではいろんなことができる!を実感した時間でした。

ごちそう交遊会(ごち会)(12月)

筑波山麓地域で郷土料理や地元の食材を使った料理を提供している方々と、料理を持ち寄る試食会を実施しました。山麓地域の本当のグルメとは、そこでしか食べられないもの、その人にしか作れない料理なのではないか。そんなことを感じさせてくれた「ごち会」でした。矢中の杜の居間に人も地場産料理も集まり、お店では決して味わえない御馳走をいただく、まさに山麓の贅沢がぎゅっと詰まった企画でした。

冬の北条市特別企画「“矢中の杜”ゆっくりじっくり見学会」(2月)

「冬の北条市」に合わせて特別企画「“矢中の杜”ゆっくりじっくり見学会」を開催。通常のガイドツアー制ではなく自由公開制にしたところ、一日で約270名の方にご来邸いただく大盛況となりました。自由見学は試験的試みだったのですが、邸宅の説明方法や体制を整えて、また何かの機会にやっていきたいなと思っています。

平成23(2011)年度

震災被災復旧(通年)

平成23(2011)年3月11日の東日本大震災では旧矢中邸も大きな被害を受けました。NPOメンバーでできる応急処置を地道に行ったほか、株式会社里山建築建築所に設計管理を依頼し、染谷工務店による本館の床下補強やジャッキアップ、瓦の修繕などの工事も行いました。

資料目録の作成(通年)

邸宅内の資料(遺留物)を清掃した上で各資料のサイズや個数・年代や特徴等を記録、データ化して目録を作成しました。この目録の作成は文化財の記録・保存という点だけでなく、今後の邸宅の活用や当時の生活文化の伝達のための有益な資料となります。

写真集「a-BUTTON」ロケ撮影(7月)

若手女優さん達の写真集「a- BUTTON」の撮影ロケ地として活用されました。被写体は、新進気鋭の女優「岡野真也」さんです! ミステリアスでしっとりとした美しい世界観に溶け合い、矢中の杜もいつもと違った表情を見せました。

国登録有形文化財に登録(7月)

7月25日、旧矢中邸が「旧矢中家住宅主屋」、「同離れ」、「同石蔵及び石塀」、「同擁壁及び横井戸」として国登録有形文化財(建造物)に登録されました! 調査から申請書類作成まで自分達で行なったため、感激もひとしおです。今後も地域に残る文化財として、保存活用に励んでいこうと決意を新たにしました。

筑波大学野外調査法演習による活用・宿泊体験(10月)

筑波大学国際総合学類の授業科目「野外調査法」において、筑波山麓地域を対象とした1泊2日のフィールドワーク調査を行った際、学生達に矢中の杜で宿泊体験をしてもらいました。宿泊した学生たちの意見も参考にしながら、以後も宿泊体験事業を発展させています。

北条小まつり(11月)

矢中の杜の隣にある北条小学校の記念イベント「北条小まつり」で、児童たちに邸宅を案内しました。それに先立って6年生4人が矢中の杜を調べて、プレゼンも披露してくれました。この子たちが大きくなっても、この経験を覚えてくれていると嬉しいです。

矢中の杜“縁”プロジェクト(11月)

これまでの活動つながった人や団体同士の交流を通じて、新たな「縁」を生み出すことを目的としてスタートしたのが「矢中の杜“縁”プロジェクト」です。平成23(2011)年度は、通常の劇場ではない場所を活用した公演を積極的に行っている2つの舞台創作団体(劇団「百景社」、ダンスシアタープロジェクト「AAPA」)とコラボして、「文化遺産×演劇×ダンス」というタイトルの下、活用イベントを実施しました。矢中の杜の庭園を舞台として、百景社は太宰治の代表作「斜陽」を公演、AAPAは守り人たちの邸宅での日々が生み出す「足跡」をたどるパフォーマンスを行いました。NPOでも、邸宅ガイドはもちろん、初めての試みとして地下室を活用した「café縁の下」も企画し、4日間のイベントで延べ155名の方々にご来邸いただき、たくさんの“縁”が生まれたイベントとなりました。

月例お掃除特別企画「障子張り替え体験会」開催(2月)

月例お掃除特別企画「障子張り替え体験会」を開催しました。地元の職人さんをお招きし、教えていただきながらみんなで障子の張り替えを行いました。この時は、矢中の杜にインターンシップに来ているリトアニアからの留学生も参加。参加者は彼女も含めてみな障子張り替え初体験で大興奮! 職人さんのこだわりや技は本当にかっこいいですね。障子を全て入れ終わると、邸宅が一段と明るくなりました。

インターンシップの受け入れ(1〜3月)

筑波大学に来ている留学生のインターンシップの受け入れを行いました。矢中の杜の英語ガイドを作成し、留学生たちに邸宅を英語でガイドするというプログラムに参加してもらいました。リトアニアから来た彼女は、掃除などの活動を手伝い、旧矢中邸について学びながら、一生懸命英語ガイドを作成してくれました。

乙女のつくば道(3〜4月)

冬が明けて、日に日に暖かさが増し、春の訪れを感じる3月末~4月上旬にかけて、「乙女」が心躍る企画を思いっきり楽しもうというのが「乙女のつくば道」。筑波山参詣道として江戸時代に整備され、今ではウォーキングやサイクリングなどで親しまれている「つくば道」沿道で、様々な企画が行われました。その一環として、矢中の杜では「和をいつくしむ二大作品展「押絵・ちりめん細工展」「折形礼法展」を実施しました。

平成24(2012)年度

北条街かど新聞(5〜7月)

5月6日に発生した竜巻の被害を受け、北条地区で活動している北条街づくり振興会・株式会社里山建築研究所・有限会社結エディット・筑波大生などと協力し、地域住民に必要な情報を掲示する活動や、地域の見回り活動を実施しました。矢中の杜でも、被災した方々向けに足湯を設置したり、邸宅で休息してもらう企画を実施しました。

クリーンアップ作戦(北条小学校連携)(通年)

北条小学校の「つくばスタイル科」という授業科目の一環として、子供たちに庭掃除に参加してもらいました。地域の歴史を知るとともに、文化遺産を守るということを、身体で覚えた子供たちに、大人になって羽ばたいて行っても、地域の文化遺産を大切にしてもらえれば、と思います。

“守り人”養成講座(9〜11月)

平成24(2012)年度より、矢中の杜“守り人”養成講座を開催しています。文化財保護制度や、旧矢中邸の文化財的価値についての講義と、邸宅ガイドの演習とで構成しています。全3回の講座を修了された方は矢中の杜公式ガイドとして認定し、以後、邸宅公開の際にご活躍いただいています。

平成25(2013)年度も、“守り人”育成講座として継続しています。

竜巻被災復旧工事(1〜3月)

北条地区に大きな被害をもたらした竜巻では、旧矢中邸は直撃こそ免れたものの、飛散した建材の破片などで屋根や窓が損傷する被害を受けました。経年劣化に加え、東日本大震災と今回の竜巻とで大きな被害を受けたことから、里山研に設計を依頼し、屋根や地盤の大掛かりな改修工事を行いました。

乙女のつくば道(3〜4月)

前年度に続き、「つくば道」沿道で「乙女のつくば道」が開催されました。矢中の杜では2週にわたり「乙女の花嫁修業体験」(「礼儀作法」「お茶席」「お裁縫」の体験)、「花嫁写真と邸宅公開」(先輩花嫁の結婚写真の展示)「今日は私も着物女子♪」(着物の着付け教室)を行いました。また、矢中の杜で知り合った2人が実際に結婚するのにあわせ、花嫁行列と、北条に伝わる「提灯取替えの儀」を再現。当日は約200名の方が集まり、北条の商店街を練り歩きました。

ホームページ制作プロジェクト(11月〜5月)

デジタルハリウッド大学(東京都千代田区)とつくば市との竜巻復興協力の一環として、同大学のゼミ活動として“矢中の杜”のホームページが制作されました(現在ご覧いただいているこのページです)。約半年をかけて制作され、竜巻1周年に合わせて平成25(2013)年5月に公開されました。