矢中の杜活動史 第39回(最終回)—北条竜巻被災(2)復興編

こんにちは。teraです。
間が空きましたが、矢中の杜活動史、第39回は前回に続いて2012年5月の北条竜巻(復興編)です。

竜巻の被害とその後のことは、当時井上さんを中心にブログでこまめに報告しており、ブログのカテゴリー「5.6竜巻被災・復興」で当時の記事を読むことができます。
早川さんの記事にもあるように、早川さんと僕は2012年の春に就職し休日にしか活動できない身となっていました。正直、竜巻復興編と銘打ったものの僕にどこまで書けるかどうかという不安もありますが、あれから6年近く経った今、改めて振り返ってみます。


あの5月6日は日曜日で、ちょうどゴールデンウィークの最終日でした。竜巻の報せに接し、今すぐ駆けつけたい衝動にかられますが、入社後わずか1ヶ月の新人君に「北条が大変なので1週間休みをください」などと言えるはずもなく、悶々とした日々を過ごします。

早川さんもまとめているように、本当にものすごい速さで、テンポで、色々なことが進められていました。特に発災直後の1週間や2週間は、混乱とともに刻一刻と変わっていく状況で、次々とやってくる色々なことにものすごい速さで対応しています。渦中にいた方々は本当に大変だったろうと思います。

発災後最初の週末になると、あたりの混乱や野次馬渋滞はまだ収まらないものの、地域の方々が引いたレールが動き始めていました。「北条街かど新聞」は記録を読み返すと5月10日、発災からわずか4日で創刊しています。地域の方々を回るうち「地域の人々に情報が行き渡っていない」課題意識から「今必要なのは、(敢えてアナログな)壁新聞だ」と考えて、協力者を巻き込んですぐに立ち上げる行動力とスピード感、今振り返ってもすごいです。

平日は横浜、週末は北条という二足の草鞋になった僕も、矢中の杜での掃除・片付けと「北条街かど新聞」が土日の活動になりました。街かど新聞では、いくつかのグループに分かれて町ごとにお宅訪問をし、シェアすることで必要な支援を届けられるようにします。地域の皆さんに広く知らせるべき情報があれば、すぐに記事を書いて掲載します。

ある日の街かど新聞。「市職員を騙った詐欺が発生」という注意を呼びかける記事もあります。


ミーティング風景。

班ごとに回った地区の状況を報告・共有します。


別の日の街かど新聞。


お宅訪問するうち、被災して疲れが出てきたところに温かい食べ物を届けるニーズがあるとわかり、お粥を配る活動もしました。
邸宅を休憩できるスペースとしての解放、足湯の実施なども行いました。

邸宅でお粥を作っているところ。


こんな感じで配達しました。自分の写真で恐縮です。


街かど新聞以外のところでは、「お花いっぱい作戦」と題し、プランター植えのお花をたくさん作り、通り沿いに飾って、明るい雰囲気作りのする活動も。高校生も入れてたくさん集まり、朝早くから賑やかになりました。


子供たちが制作した「竜の子ゴブリン」のお披露目式。この日は「復興! 北条七夕」祭、ゴブリン作りワークショップ、復興バザールも。
「竜の子ゴブリン」は、今も北条ふれあい館に飾ってあります。

せーの!


お披露目の後の記念撮影。


また、この回にも書いたように、竜巻をきっかけにしてデジタルハリウッド大学より支援の申し出があり、このWebサイトの制作プロジェクトが始まりました。

邸宅の修繕では、東京・千駄木の旧安田邸の保存活用に尽力されている「たてもの応援団」の方々が昭和初期の古いガラスを多数調達・運搬・洗浄してくださいました。何十枚と割れた窓ガラスを古いガラスで修復できたのは、このおかげです。
その後の修繕工事の記録をピックアップしますと、
ガラス戸の修復(2012年9月)
別館2階の間仕切りガラス(2012年10月)
屋根の修繕(途中経過)完成(〜2013年2月)
木製建具の製作(2013年9月)
建物の修繕としては1年半近くかけて現在の姿になりました。邸宅見学の際には、そんな目でも見てみてください。

こうして振り返ってみると、復興活動を通して知り合った・出会った人たちもたくさんいます。街かど新聞のお宅訪問がきっかけでNPO活動に参画するようになった方もいます。竜巻そのものは災難でも、その後の活動につながる貴重な出会いもありました。
…と、「活動史」の最終回だというのに、なんだかNPO活動そのものはほとんど取り上げず、地域やつながりのある皆さんに支えられたことの記録になってしまいましたが、そうしたつながりがあってここまで来れたという思いを込めて、このような形でまとめてみました。


さて、1年半あまりにわたって早川さんと書き継いできたこの矢中の杜活動史ですが、今回をもって最終回となりました(予告もなく最終回を迎えてしまい、すみません)。ここまでお読みくださった読者のみなさま、ありがとうございました。

活動開始から今年で10年、本格的な掃除を始めてからでもこの春で丸9年になります(僕らも歳をとるわけです)。無我夢中だった立ち上げ当初からNPO活動は次の段階に入り、創設当初のことを改めて振り返ろうということで始めた企画でしたが、結果として39回もの長期連載となりました。この企画を始めたときはどこまで続くか手探りで、まとめられたかどうか心許ないところもありますが、少しでもビビッとくるところがあれば、書き手としてうれしい限りです。

「活動史」というタイトルではありますが、矢中の杜とNPOの歴史はまだまだこれからです。またブログや邸宅でお会いしましょう。これからも、矢中の杜をよろしくお願いします!


次回の邸宅公開は4/28(土)です。
すっかり春になり、邸宅も暖かくなってきました。新緑の庭を楽しみに、どうぞお越しください。

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