迎賓棟2階 補強工事について

別館迎賓棟2階に、補強のための工事を実施しています。

別館迎賓棟の2階は、迎賓棟にふさわしく洋風和風の見事な応接室があります。風格があり、背筋が伸びるような空を感じる落ち着いた空間です。

2階部分の傾きが、東側(庭側)に進んでおり、2019年12月から伝統技法研究会の皆様のご協力をいただいて、補強のための工事を検討、実施しています。

まずは、

・これ以上、傾きが進まないように現状をキープさせる。

・見学の際の安全をできうる限り確保する。

の2点を目標に、今できる補強措置を実施しています。

7月、工事が始まり、補強のための木製フレームが入りました。
工事の手順を簡単にご紹介いたしましょう。

二つの応接室にある建具を外し、その部分(柱、敷居、鴨居に囲まれたところ)に、木材で作ったフレームを設置します。木製フレームは2箇所です。

工事は、これまでも矢中の杜の大工工事をお願いしている染谷工務店さんが担当してくれました。

邸宅の柱よりもひと回り大きな木材を、傾きに合わせて削り取り、それを柱に添わせて、垂直に取り付けます。事前に採寸をして加工した木材を搬入し、実際の現場で邸宅の柱に合わせて微調整をしていくのです。

畳のヘリとの調整、窓や他の部材との取合い部分など細かく現場に合わせていきます。

4箇所の垂直材ですが、細かい調整が多く、それを丁寧に手加工していただきました。写真をみると、柱が傾いているのがよくわかると思います。

柱に垂直の材を沿わせた後、その材に合わせて、敷居の上と鴨居の下に、それぞれ水平の材を入れ込んでいきます。

間に垂直の中間材を入れ込んで木製フレームが組み上がりました。

この後、出入り口を残して金属の筋違(ブレース)を入れる予定です。

今回の工事は、邸宅の建物を傷めないように実施する措置工事です。

別館2階は、見学のみ可能です。大勢の場合には人数を調整しながらのご見学をお願いします。
ワークショップなどでの利用は引き続き不可とさせていただきます。

別館2階以外の部分は、これまで通りご利用いただけます。

現在の工事は、あくまでも一時的な対策です。

今回の工事費用は、守り人会員からの会費と、見学や邸宅利用で皆さまからいただく邸宅維持修繕協力金で賄われます。しかし、今後の対策に苦慮しています。

今後、傾きの大きくなった2階部分をしっかりと修復するためには本格的な調査と大規模な修復が必要です。今回の措置工事とは比べ物にならない費用と時間、手間がかかります。

本格的な修復工事を実施し、矢中の杜を保存していくために、皆さまのご協力が必要です。

資金や、資金の確保のための策、人的な支援など、どうぞお力をお貸しください。詳しくは事務局までお問い合わせください。

伝統技法研究会の皆様には、邸宅の柱などをそのままに、邸宅を利用しつつ安全で安価な対応策を検討していただきました。引き続きご協力をいただける予定です。この場をお借りして、改めて御礼申し上げます。

染谷工務店さんには、素早い対応をしていただいて、大変綺麗な現場になり、惚れ惚れしました。ありがとうございます。ブレースの取り付けもよろしくお願いいたします。

長くなりましたが、別館2階のいまの姿、ぜひご覧ください。
実は奥庭まで望めて、庭倶楽部の整備の成果も見ていただけます。
頑丈なフレームがついて、まずは一安心。次への一歩となりました。

【問い合わせ先】
”矢中の杜”の守り人事務局
yanaka.no.mori@gmail.com

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です