2016.09.18

矢中の杜へようこそ 光と影の美しさ

16091801矢中の杜の魅力の一つは、やはりその繊細な表情であろう。
昭和初期のモダンな建物であるので、ガラス窓がふんだんに使われている。
古民家と比べたらはるかに多くの光が差し込むのであるが、今の感覚で言うと影の部分も多い。
明るさを求めれば、それに比例して影の部分ができてしまうのだ。
16091802現在の建物は、その影の部分を無くすように作られている気がする。
日中の自然光もそうであるし、夜間の照明でも影を作らない様式である。
それは生活には便利かもしれないが、建物から「表情」をなくしてしまったと思う。
日中は曇っていなければ照明が要らないし、夜でも家中のっぺりと明るい今の家。
16091803それに比べたら屋敷の光は、とても際立っていると思う。
影が出来ることで光が際立ち、建物に表情が作られるのではないだろうか。
その光の加減は季節や天候や時間によって、様々に変化するのである。
だから屋敷の光の表情は、常に変化し続けていると言えよう。
16091804表情が豊かであるということは、やはりそれだけ魅力があることとなる。
流行りのルックスで没個性的な人よりも、常に繊細な表情を見せてくれる人の方が魅力的だとは思わないであろうか。
屋敷はなかなか手強く、数年通ったくらいではまだ手の内を見せてくれない。

次回の公開日は24日です。
台風がちょっと心配ですが、穏やかな見学が出来る季節ですね。
そろそろ秋のイベントも始まりますし、どうぞおこしください。

soraneko

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