2024.12.12

防災設備の設置を予定しています

矢中の杜(旧矢中家住宅)は、昨年9月重要文化財に指定されました。
そのため色々と変化しています。その一つが防災設備の設置です。

先日修復工事完了がニュースにもなったノートルダム大聖堂や首里城などの火災が記憶に新しいところです。防火への対策は、長く保存するために必要な措置で、文化庁から防火対策のガイドラインが出されています。

その中で、まずやらなければならないことは、自動火災報知設備などの設置です。

重要文化財になったことで、消防法の区分が変わり消防法施行令別表第1(17)項の「防火対象物」となりました。
そのため原則として、消火器又は簡易消火用具、自動火災報知設備を設置する必要があります。 現在はまずこの工事を実施し、適法状態にするために、準備を進めています。

今後の保存活用にあたり、この工事を始め、防災についての様々な対応の必要があり、地域との連携はじめ何かあった時の具体的な対応を考えていくことになります。

今年度から、防災訓練の実施をはじめ、防災のための計画を色々検討しているわけですが、やはり難しいものだとしみじみ感じます。

・矢中の杜の「価値」は何なのか、どこにあるのか。
・それを守るためにどのような対策が必要か。
・対策をするにあたり、真正性と可逆性を意識しながらどう計画をしていくか。
・その対策は実際に活用していくため、人とその動きは守れるか。
・専門的な知見と必要な資金をどう確保していくか。
などなど検討・課題が山積です。

矢中の杜の保存活用活動、今後も挑戦が続きます。
ぜひ私たちの取り組む活動に興味を持っていただき、どのような形でも、応援・ご参加いただけるとありがたいです。

いつも記事をご覧いただきありがとうございます。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

”矢中の杜”の守り人 事務局 中村

参考:国宝・重要文化財(建造物)の防火対策ガイドライン
https://www.bunka.go.jp/koho_hodo_oshirase/hodohappyo/__icsFiles/afieldfile/2019/09/02/a1420851_02.pdf

*写真は野中典子さんによる撮影です

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