2025.02.27

防災について。

防災。
みなさんどのように考えておられるでしょうか。
自分でできること、地域で協力すること、準備できること、知っておくべきこと、いざという時の行動などなど。

矢中の杜はこれまで2度の災害(東日本大震災・北条の竜巻被害)はじめ経年変化による痛みに都度対応してきましたが、
今改めて今後の保存について考える上で、防災対策が非常に重要な課題になっています。

防災設備の設置だけではなく、いざという時に機能する人的なネットワークや、避難訓練・防災知識などソフト対策の充実が不可欠で、文化財の防災対策は、単体で機能するものではなく、周辺地域の防災と分かちがたく一体です。

そこで、防災について地域の方たちとお互いに協力できるよう、矢中の杜だけでなく、地域のことも一緒に考えていこうという取り組みが始まりました。

2月24日は顔合わせも兼ねてのキックオフとして、村上正浩先生(工学院大学)、小林直弘先生(東京芸大)と共に、街を歩き、街づくりに関わる方達にお話を伺いました。

午前中は地図を片手にまち歩き。
土地の高低差や水の流れ、風の通りなども感じながら、特徴のあるところをぐるりと歩き、地域の資源を見ていきました。
まずは調査の必要性を再確認し、急いでお昼。

午後からは街づくりをするみなさんのもとへ。
設立の趣旨と目的、街として動いていることなどの聞き取りをしました。

まずはiriai tempo(イリアイテンポ)で「みんなの登校日」の松島さんのお話を。
使われなくなった旧筑波東中の利用を考えることから始まった活動は、北条大掃除や北条大会議、スローマーケットの開催など、。
同じメンバーで運営する「iriai tempo」はまちのサードスペースとして運用されていて、ヨガ教室などへの貸出もしています。

生物としての力を見失いがちな今、その力をつけること、体験することが防災の力をつけることでは、というお話も。
身体性についての話は終始うなずくばかりで、矢中の杜の保存活用と同じだなあとしみじみ感じました。

続いて、北条ふれあい館で、「北条街づくり振興会」の坂入さんのお話。
商店だけでなく一般の住民も会員に巻き込んでの活動が2007年に始まりました。

2012年の竜巻被害の際は、いち早く動くことができて、各所との調整などに活躍されたそう。
被害調査や、連絡調整・情報発信、住民に寄り添うような支援など、実際に行なったいろいろなことを写真をまじえて説明いただきました。一方で、守れなかった地域資源もあり悔しい思いもしたのだ、というお話も。
実際の災害体験とその時の活動を伺えたのは貴重でした。

古くからの街の組織、「区会」「町会」「常会」などなども教えていただきました。これは私たちには複雑で、何度聞いてもうまく理解できず…改めて教えていただく形になりそうです。

ご協力いただいた皆さま、この場を借りて御礼申し上げます。

今回は守り人スタッフだけでなく、北条の川田邸の川田さんや空き地フィールダーズの伊東さんにも同行いただきました。さまざまな角度から街に関わる人たちが協力し合って参加いただけるのは大変ありがたい思います、

地域の調査や防災への取り組み、矢中の杜の防災設計・工事などなど。
課題は山ほどありますが、まずはスタートしたところです。

今後も続けてまいります。ぜひ興味を持っていただけるとうれしいです。
ご参加、応援、よろしくお願いいたします。

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