2016.08.21

矢中の杜へようこそ(その13)

全国十二国立公園図

屋敷の別館一階にある食堂には、昭和16年当時の12の国立公園の絵が張り巡らされている。
食堂の入り口の上から順に、北から南へと名所を描いて並べてあるのだ。
自分のブログで過去に使ったネタであるが、結構興味を持たれる方も多いのでこちらでも取り上げてみる。
ガイドの時にも個々の説明まではできないので、簡単な説明を付してみた。
当然現在でも有名な場所ばかりであるので、詳しく知りたい方はネットで検索されることをお勧めする。

大雪山層雲峡銀河瀧
まず最初は『大雪山国立公園』で、層雲峡の銀河の瀧である。
対をなす流星の瀧は男滝と呼ばれ、こちらは女滝と呼ばれているそうだ。
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雌阿寒岳頂上展望雄阿寒嶽及阿寒湖
次は『阿寒国立公園』の、雌阿寒岳山頂からの眺望である。
『雄阿寒嶽及阿寒湖』となってはいるが、メインはカルデラの風景で、阿寒湖や雄阿寒岳は遠くに霞んでいる。
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十和田湖初荷峠展望
さて本州に入って、『十和田国立公園』となる。
初荷峠からの眺めであるが、紅葉時期を描いているらしく朱が入っている。
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日光中禅寺湖
さて馴染みのある場所となり、『日光国立公園』は中禅寺湖の眺めである。
右下にお堂が見えるが、おそらくは『立木観音』であろう。
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中部山嶽上高地
『中部山岳国立公園』は、『上高地』が描かれている。
無数の立ち枯れ木が並んでいるから、大正池の辺りであろうか。
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精進湖富士
国立公園名が書かれていないが、当時は『富士箱根国立公園』である。
精進湖の向うに富士山を眺めるのであるが、テーマは精進湖であって富士は背景なのであろう。
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吉聖山中千本
ここも公園名がないが、『吉野熊野国立公園』である。
『中千本』の眺めと言うことは、向こうに見える伽藍は如意輪寺であると思われる。
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瀬戸内海屋島展望
『瀬戸内海国立公園』は、屋島から眺めた島々である。
瀬戸内の海の広がりを表したかったのか、十二図の中で一番広く描かれている。
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伯耆大山北絶壁
『大仙国立公園』は、当然のごとく大山の眺めが描かれている。
伯耆富士としての穏やかな姿ではなく、荒々しい北壁の図である。
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雲仙嶽衣笠山展望
『雲仙国立公園』は、衣笠山からの眺めである。
外国人の避暑地として賑わっていた衣笠山からの夕景は見事らしく、『サンセットヒル』と呼ばれていたそうだ。
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阿蘇山中嶽噴煙
『阿蘇国立公園』は、阿蘇五岳のうち噴火口のある中岳の風景だ。
今でも噴火する活火山の噴煙は、かなりインパクトのある眺めであると言えよう。
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霧島山高千穂峯
さて最後は、『霧島国立公園』である。
やはりここは、戦前の記念切手にも描かれている高千穂の峰であろう。
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今回もFBの方におまけの動画をアップしたので、そちらも楽しんでいただけたらと思う。

次の公開日は、8月27日となっています。
厳しい残暑や台風の接近もありますが、”矢中の杜”で静かな時を過ごされるのはいかがでしょうか。

soraneko

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