矢中の杜活動史 第4回—邸宅お掃除のこと(屋内編)

こんばんは、tera(寺尾)です。
予定より遅くなりましたが、矢中の杜活動史、第4回目です。
早川さんの記事と時系列が前後してしまいますが、今回からは邸宅掃除のことをお話ししていきますね。


僕が参加する前にも少々掃除はしていたようなのですが、本格的に始めたのは2009年の4月から。
7月の祇園祭の前まで、ほぼ毎週土曜日、活動しました。

手をつけるべきところは山ほどありますが、まずは邸宅内から。初回は人数も多かったので、何ヶ所か分かれて作業しましたが、僕は別館2階の5畳間でした。そのときは、文化財の貴重さも知らず、西陣織のソファーをちょっと乱暴にはたいてしまったような…オーナーの森さん、ごめんなさい。

以来、「今日はこの部屋をやろう」というふうに決めて、1日かけてきれいにしていきます。床はもちろん、天井、壁、建具、と全てが40年間分の積み重ねを纏っているので、まずハタキをかけ、天井から柱から全て拭き上げます。最後に床に溜まった埃やゴミを掃き取り、畳を拭き上げ、完了です。
慣れてきた後半はペースも上がり、複数の部屋をこなせるようになったでしょうか。
そんな作業だったので、邸宅用に用意した掃除機は埃を吸いすぎて、かなりくたびれてしまいました。

前回お話ししたように邸宅内は埃だらけなので、とても靴下では歩けません。室内用にスリッパを用意し、邸宅内はそれを履いていました。1日かけて掃除し、畳も拭き終わった部屋はスリッパ無しで上がれるようになります。「掃除完了」のサインですね。こうして、今週はこの部屋、翌週はこの部屋、と順番にスリッパを履くスペースが減っていき、ついに無くなって今に至ります。あ、今でも邸宅公開の際にはスリッパを履いていただいていますが、それとは別次元です(笑)。

ある日の本館座敷の掃除風景をご紹介しましょう。

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上の方の埃をハタキで落とし、

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障子の桟も拭いていきます。造りが細かいので、作業も大変!

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襖も汚れているので、傷つけないようにそっと拭きます。

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上から順番に来て床へ。畳も拭きます。

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前回も載せた写真ですが、窓や建具のレールも拭きます。屋外に面する部分は長年の土汚れもついているので、よく磨きました。
最後に仕上げの掃除機をかけて、

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見違えるようになりました! 立派なお座敷が復活です。
このようにして、1部屋ずつ完成していきました。


ところで、拭いたり洗ったりする作業をすると、その部分を見る時間も長くなります。建具を拭いたり、電球の傘を洗ったりするうち、その部品を観察することにもなります。そうした作業や、参加者どうしの会話で、邸宅の新たな姿に気づいたりもしました。欄間の形が場所ごとに全然違っていて細工が非常に細かいこと、細かなところまで無双窓になっていることなど、掃除を通して発見したものです。

意外な発見もありました。朝邸宅に着くと、まず邸宅中の雨戸を開けますが、その拍子にあちこちからヤモリが飛び出して来ます。40年以上も空き屋になっていたので、中は埃だらけ・虫だらけになりますが、その虫たちを食べていてくれた「家守」なのですね。初めはびっくりしましたが、そんな話を聞くと、その独特の歩き方やよく見ると可愛らしい姿から、なんだか可愛らしく見えてきます。今では邸宅でもほとんど見なくなりましたが、当時は日に何度も見たものでした。

次回は、掃除にまつわるエピソードについて、もう少しご紹介したいと思います。


日付が変わって本日27日は邸宅公開です。
残暑が厳しいですが、矢中の杜で涼をとるのはいかがでしょうか。

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