屋外は基本的にガイドの対象外となっているので、お気づきになった方は少ないと思うが、本館西側の屋根に不思議な切り欠きがある。
場所は書斎の明かり取りの窓の上であるので、初めは光を取り入れるための工夫かと思ったが、位置が微妙にずれている。
そういえば以前、そこに生えていた樹を避けて建てられたと聞いた気がする。
地面を探すと、確かに古い木の根がまだ残っていた。
ならばと古い写真を調べてみたら、確かに建物のすぐ脇に大きな樹が写っている。
この樹を残すために、わざわざあんな複雑な構造を選んだということか。
普通ならば伐り倒さないまでも、建物にかかる部分を切り落とすと思うのだが。
書斎の明かり取りの真ん前に、あんな大きな樹があったら明かり取りにならないのではと思ってしまう。
龍次郎氏はこの樹に何か、特別な思い入れでもあったのであろうか。
なんとも不思議な方である。
2017年の公開は、1月14日からとなります。
soraneko