2016.07.03

龍次郎さんのこと その5ー龍次郎さんと博覧会②

龍次郎さんは、油脂化工社(現:株式会社マノール)起業後すぐに、平和記念東京博覧会に出展なさいました。帰国後一年足らずで随分と大きな博覧会に出展できたのだなあと不思議に思っていたところ、すでにそれ以前の大正2年から5年にかけて、日本国内で開かれた博覧会(大阪拓殖博覧会・東京大正博覧会・大典記念京都博覧会・東京水産博覧会)に参加なさっていたのでした。(特許新聞社刊 大東京発明家伝による)

これらは、油脂化工社の創業前、満州大連で作り上げた「私立化学研究所」時代に出展されたもの。

IMG_0215日露戦争以降、日本国内で開催される博覧会には、満州館と呼べる当時のパビリオンが建てられています。これらは関東都督府と南満州鉄道株式会社の共同経営で設営され、満州の豊かな農産物と鉱山物とが所狭しと館内を賑わせたのだそう。日本国内への満州とその特産物のアピールが狙いのパビリオンです。その中で大豆からできるセメント防水剤「マノール」を紹介なさったのではないか。

例えば大典記念京都博覧会の満州館紹介のパンフレットを見ると、大豆系統品のひとつとして、脂肪酸からなる”防水剤”という記載が見られます。これはまさに防水剤「マノール」のこと。

なるほど、満州にいらしたときから、博覧会に参加されていて、そのノウハウも効果もよくご承知だったのでしょう。

当時の日本で開催された博覧会に登場する満州は、豊富な資源を持つ豊かな土地であることと、満州ロマンともいうべき情念を掻き立てる存在として紹介されていました。満州と日本を行き来していたであろう龍次郎さんは、どんな思いだったのでしょう。矢中の杜のお座敷で吹きぬける風に涼みながら、龍次郎さんもここで満州の風を思い浮かべたり、大陸を思い出したりしたのかもしれないなあと、少し昔の時代に想いを馳せるのでした。

IMG_0213手ぬぐい展2016は、いよいよ本日3日が最終日。どうぞお見逃しなく。
ぷにの家さんの染め型紙の展示も見ごたえあり。おえかきてぬぐいWSは随時参加できますので、ぜひご体験ください。

9日(土)からは通常公開です。

ナカムラ

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です